道具店日記〜クリスマスを待つ〜

子供の頃は12月になるとクリスマスが待ち遠しくてそわそわしたものだ。
家族で作ったご馳走とケーキ、 大人になった気分ですまして飲む子供シャンパン。
そして真夜中に訪れるサンタクロースに胸をドキドキさせる。

大人になってそんな興奮はさすがにしなくなったものの、
クリスマス前の雰囲気は嫌いではない。
鎌倉、長谷は恐ろしい程クリスマス感の無い町。
まあ、大仏さまと観音さまの町だから仕方ない。
店の中で密かにクリスマス気分を味わう。

お嫁にいって教えてもらったクリスマスパウンドもそのひとつ。
相棒の若かりし頃、家族で数年住んだというイギリスでマンマからお義母さんが教わったクリスマスパウンド。

ドイツのシュトーレンのようなもので、お酒で何年も熟成させたミンスミートというドライフルーツを混ぜ込んだどっしりとしたフルーツパウンド。
これを少しづつ食べてクリスマスを待つ。
今年のクリスマスが終わったら来年のクリスマスパウンドを仕込むという話しもある。ホントかしら…。
でも確かに焼きたてよりも数日経ってからのほうが断然美味しい。
淹れたての珈琲と共にイギリスの雪降るクリスマスを妄想しながら食べています。
(こんなに書いておいてまだメニュー化はしていませんのでご注意を!いつの日か登場するかも…。)


ケーキを切ったり、チーズを切ってそのままテーブルに出したい富山孝一さんのチーズボードと、
使うほどに手に馴染んで味わい深くなる林檎灰の増田勉さんのマグカップ。
秋の展示会で届いた山田隆太郎さんの鉄彩三島皿はケーキをのせてみたいと密かに狙っていたものです。