2023年

3月

14日

春の演奏会  2023




岩手県・奥州市の山あいで
田畑を耕し、
生きる菅間一徳さん。

土を耕すその手で
奏でられるギターは、
温かく、
巡る季節の光景や、
大切にしたい小さなことを心に呼び起こしてくれます。


3年半ぶりにブオリで開く演奏会。
今年は、春と秋に菅間さんに来ていただきます。
プロローグのギターを春に、
季節が巡りストーブに火を入れる頃
秋の音を、、、


これまでとこれからを
季節を積み重ねて
紡いでいくような
演奏会になればと思います。

おひとりおひとりに、
静かな春の夕暮れ時、
豊かなひとときを
共にお届けできれば幸いです。

菅間さんと、すがまさんの家族に
出逢えて良かった。

春の夕暮れにお待ちしております。

店主

@kazunori_sugama 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◯2023. 4/22(土)
◯開場17:30/開演18:00

◯3,000yen (one drink付)

→ありがとうございます。【満席】となりました。

2020年

1月

01日

お正月の営業時間について

2019年

12月

02日

山をあるく日、お話し会について



山をあるく日のお話し会も、
満席となりました。
お申し込み頂いた皆さま、誠にありがとうございます。
12/14  お会いできるのを楽しみにお待ちしております。

2019年

11月

27日

ハイキングについて

12/14に予定している
〝山をあるく日〟のハイキングイベントは満員となりました。お申し込み頂いた皆さまありがとうございます。
お話し会はまだもう少しお席をご用意できますので、気になっている方はぜひ。


2019年

11月

11日

山をあるく日、山と本の時間

【※ハイキング参加をご検討の皆様へ】

12/14(土)に計画しているハイキングについてお知らせです。

今年秋の2度の台風により、現在(11/9時点)鎌倉のハイキングコースが通行禁止となっております。

時間がだいぶ経過したため、解除される可能性もありますが現時点では鎌倉市としては

未だ禁止情報が出されております。

そのため、ハイキングは開催日一週間前の12/7(土)に開催の有無を決定いたします。

 

やむなく解除されなかった場合はお話し会のみの開催となります。

その場合は、15:00にお話し会会場、カフェとくらしの道具店vuoriに直接ご来店下さいませ。

以上の内容をご納得頂いた上でご参加をお申し込み下さいませ。

 

ぜひ鎌倉の観光シーズンではない、

静かで落ちついた季節に、

山歩きを愉んでいただけたらと

計画を進めておりますが、こればかりは自然の力には逆らえません。

 

台風後、企画自体を中止すべきかとも考えたのですが、

若菜晃子さんと今回の企画でやりとりを重ねさせて頂いているうちに

山の本のこと、本作りのこと、旅のこと、山のこと等々、、、

ゆっくり話すお話し会をやりたいと思いが募っていきました。

そしてそれはこの秋から冬へと向かう時間が、

とても似合う気がするのです。

 

もしも、ハイキングイベントが開催されずとも

みなさん思い思いに鎌倉の町を楽しんで、

15時にvuoriに集まっていただけたらなと思っております。

 

気になっていたご飯どころで美味しいランチを食べるもよし、

古書店、本屋さん、雑貨店を巡ってから来るも良し、

由比ガ浜をのんびり眺めてぷらぷら裏道散歩をするもよし、、、

神社仏閣ハイキングしてからくるもよし、、、


 

温かい飲み物(もしくはビールやホットワインでも?)を呑みながら、

焚き火を囲むような感じでゆっくりお話し会をしましょう。

 

小さな山と海の町、鎌倉でお待ちしております。

 

vuori店主 野崎さや子

         

【ハイキング開催だった場合のお知らせ】

【集合】午後13:00 JR北鎌倉駅常設改札口前集合

 

【行程】北鎌倉~浄智寺~葛原岡ハイキングコース~源氏山公園(休憩)~大仏ハイキングコース~鎌倉大仏(高徳院)~長谷vuoriでお話し会

 

【持ち物】 行動食、水、お茶など

【服装】 デイリュック、動きやすい服装(体温調節しやすいもの)、履きなれた歩きやすい靴

※vuoriでのお話会でお食事は無いため、事前に昼食はすませる、もしくは源氏山の休憩時(30分程)に

 お弁当、軽食等を各自でお好みのものをご準備下さい。

 

【天候】雨天だった場合はハイキングは中止、お話し会のみの開催   

【参加お申し込みはこちらから】

メール【vuoriworks@live.jp

またはお電話0467-23-2450

まで、

①ハイキング+お話会ご参加orお話会のみのご参加のどちらか

②お名前、ご連絡先、参加人数

をご記入、お伝えの上お申し込み下さい。

直接店頭でお申し込み頂いても構いません。

 

2019年

3月

18日

土と、白の色彩

 

 

ギターと、ピアノの音のひかりに照らされて、

記憶のかけらが反射する。

 

まぶたの裏に

静かに呼び起こされる

色彩

 

 

 

 

菅間一徳さんと、権頭真由さんのセカンドアルバム。

大平貴之さんの装丁がとても美しいです。

 

ブオリにてCDの販売をしております。

 

 

そして、菅間さんから土と白の色彩の映像作品が届きました。

 

ともに演奏のたびをつづける矢吹さんのダンスはどうして

こんなにも引き込まれるのだろう

 

 

山小屋の灯りの夜まで、もうほどなくです。

 

 

 

2019年

1月

27日

演奏会のお知らせ 「山小屋の灯り」

 

春の息吹があふれる頃。
小さな演奏会を開きます。

昨年の秋にブオリに音と踊りを届けてくれた、
ふたりの
小さな旅は静かに続いて
春へ。


ふたりと出逢ったのは去年のちょうど今頃。
菅間さんは山を歩く人。
はじめてブオリに来た時、珈琲を頼み
本棚の前でじーっと山の本を静かに選び、
読んでくれたあと
自己紹介をしてくれた姿が印象的だったのを覚えています。

ぺらぺらと上手に喋るのではなく、ひとつひとつ自分の中から言葉を丁寧にえらび、
音楽をやっていること、山を歩くことや山の本が好きなことを、話してくれました。

一緒に活動されている唯さんは笑顔がほんとうに素敵で、
異性なら恋をしてしまいそうな
本と珈琲が好きな女性。 

その後も
ふらりと来てくれるふたりと、
珈琲を飲みながら山のことや、好きな山の本の話しをするのが密かなわたしの楽しみでした。

そして、秋に聞いた
ふたりの生の音と空気。


それは今思い返しても、じわっと温かい火が心に灯るような時間でした。
つまびかれた弦の音は
彼の思いからたちのぼり、先へと広がっていく。 
わたしは山でみた光や水の雫、風、湿り気を帯びた空気を思い出す。

彼女の
指先や、手、足、から見えたのは、土の中にある
いのちの流れや、水や風の流れ、
草花の気配、空気のような。


きっと見る人によって目の前にみえる景色は
違うけれど。 
言葉で伝えられることは、ほんのわずか。
いつも珈琲を飲みながら話していたふたりとは
同じなんだけれどもっと奥の
彼らが紡ぎ、大切にしてきな何かを
音と踊りから聞いたような。
言葉以上に伝わってくるもの。
 
東北の土地をめぐり、旅してきたふたりを温かな灯りをともして、
春の夜に待ちたいと思います。
 

 

 
ご予約は、info@sewing-chair.com  まで、
お名前、日にち、会場、人数を明記してお送りください。

2018年

10月

31日

本 と 灯り展



秋から冬へ。


長い夜が訪れる季節に、
居心地のいい部屋でゆっくりと読める本を
3つの本屋さんに届けて頂きます。

そん本たちを優しく照らすのは、
安土草多さんのランプシェード。

吹きガラスの灯りは
山小屋のランプ、
キャンドルの火のように
あたりを温かく包みます。


《 灯り 》安土草多  / 岐阜・吹きガラス

《 本 》  ・books moblo /鎌倉
     ・suiran /  群馬
            ・青と夜ノ空 / 東京 




本 と 灯り展 2018. 11/17sat – 12/9 sun


open  12:00〜17:30
※会期中のお休み / 水曜日

2018年

8月

20日

秋の演奏会のお知らせ



それは、一枚の音楽から始まった出逢いでした。



草木をなでるように吹く、
山の風。
光と水の粒。


朝、まだ誰もいない店内で流した音から、
そんな風景が静かに、立ちのぼりました。
その出逢いから
めぐりめぐって、秋の柔らかな光が届く頃、

菅間一徳さんと、権頭真由さん、矢吹唯さんの
音楽とダンスの小さな演奏会がブオリに届きます。

guitar   菅間一徳

accordion,piano    権頭 真由

dance   矢吹  唯

drawing   大平  高之



山小屋の演奏会のように、
紡ぎ出される音楽とダンス、時間を
温かく包めたらと思っています。



Vuori 店主


演奏会のご予約
こちらまで  >>>

2018年

5月

11日

毎日のエプロン


今日も一日ありがとうございました。
今、鎌倉文学館は薔薇が見頃のようです。


ブオリスタッフも毎日愛用している
TORUTOのエプロンが、ブオリくらしの道具店に届きました。


毎日使うものだから、ストレス無く、かつオシャレなエプロンが欲しいと思っていました。

首から下げるエプロンは可愛いものが多いけど、首に負担がかかり、
毎日使う身としては実は結構気になるところ。
肩掛けは楽だけど、可愛いデザインのものが無い、、、。


TORUTOのエプロンは使う人の気持ちに寄り添ったデザイン。
肩からかけて、その紐が作業中肩からずり落ちない優れもの。
100%リネンで使う程に馴染んで味がでてきます。


ぜひエプロンを使用するみなさんに
使って頂きたい1枚です。

明日から店頭に並びますので、
ぜひご覧下さい。

2018年

3月

07日

春のワークショップのお知らせ

木と漆のワークショップ〜菓子皿を作る 2018.4/15(日)



草木や花が次々と膨らんで、春の息吹あふれる頃。
木と漆で菓子皿作るワークショップを開催します。

木を彫る愉しさと、漆の世界の魅力を教えてくれるのは〝 うるしさん ″ のお二人。
ブオリでは器を直す金継ぎ教室の先生でお馴染みです。

彫ってたのしい、塗ってたのしい時間が春の鎌倉に届きます!




【内容】

木と漆のおはなし
「木」の特徴や道具使い方、仕上げに塗る「漆」ついて、
初心者にもわかりやすくご説明します。

木を彫る
彫刻刀を使って、木の表面を彫ってノミ跡をつけていきます。

漆を塗る
彫り終わった木の表面に漆を塗ります。


【参加費】
5,400 円  税込
(2枚目から+3,900円)


【定員】
8名様
※最低催行人数 :3名様

【開催日】
2018年4/15  (日)   13:30〜16:00



【お申し込み方法】

vuoriまで、メール(vuoriworks@live.jp)、
またはお電話(0467-23-2450)にてお申し込み下さい。

※最低催行人数に達しない場合には
開催日1週間前までにご連絡差し上げます。


【注意事項】

※刃類による負傷や、漆によるカブレのついては
治療費等の責任は負いかねますのでご了承下さい。

※当日はお持ち帰りできません。
うるしさんが2回目の塗装乾かしてから、郵送、
またはブオリにてお引き取りとなります。
(1ヶ月半〜)

こちらのワークショップは満席となりました。お申し込み誠にありがとうございました。

2018年

3月

05日

古道具




ここ最近、インスタグラムが気軽に使えてしまいブログがすっかりご無沙汰気味です。

しばらくの間、お休みしていた古道具の仕入れをひっそり再開しました。

現代には便利なものが溢れているけれど、
ひと昔前の道具たちの素材の美しさ、
時を重ねた表情にハッとさせられます。


ブオリ2階の奥で静かに増殖中。どうぞお愉しみください。



2017年

12月

11日

くらしの道具店便り〜年の瀬


早いもので2017年も年の瀬です。

日に日に寒くなり夕暮れ時は、心も身体も温まるごはんが恋しい季節。

増田 勉さんをはじめとするお馴染みの作家さんたちの器や
道具たちでブオリくらしの道具店は賑わっています。


年の瀬、未だかつてない大充実の品揃えでお待ちしております。

呑む時間が愉しくなる酒器も色々、、、。




それぞれ個性豊かに温かな気持ちを届けてくれる器たちです。



2017年

12月

07日

工房から



増田さんの工房から今回は小さな可愛らしいものを連れ帰ってきました。

片口小鉢、ミニミニピッチャー、ぐい呑、お鍋の取り鉢に丁度良い小鉢、、、。
個展の時には無かったタイプの小物たちをセレクトしてきました。

店主の熱燗を呑みたい気持ちと比例した
酒器が充実している師走のブオリをどうぞお楽しみに下さい。

2017年

12月

06日

増田勉 陶展 2017



少し間があきましたが、、、

増田 勉陶展にお越し頂いたみなさま、ありがとうございました。

増田さんの器たちと過ごした11 日間。
ひとつひとつ、いらして下さった皆様に手渡すことが出来てとても幸せな11日間でした。

増田さんとはブオリが出来る数年前に出逢いました。

お店を作ろうと決意した時、オープンしてから今日までいつもどうして
こんなに応援してくれるんだろうというくらい力を貸してくれる増田さん。
その温かく力強い人柄はしっかりと器に映し出されています。
幾度となくその姿、言葉に励まされたかわかりません。

作家さんと「展示をする」ということを通して、仕事に対する姿勢、心意気を
ビシビシと感じて
背筋が伸びる瞬間が沢山あります。
それはお店を作って一緒に仕事をさせてもらうということが無ければ感じることの出来ないことでした。

そんな心意気のたっぷり詰まった仕事を届ける場所として、目に見えないけれど沢山もらったものを
私は「お店」という場所を作っていくことで返していけたらと、思います。

いよいよ来年は神奈川・津久井の工房から、長野・安曇野へお引越し。
離れてしまう寂しさの反面、
山登りをするブオリにとっては馴染み深い土地なので、少し嬉しくもあります。
安曇野の空気がまた増田さんの器にどう映し出されていくのか愉しみです。

日々の食卓を温かく支えてくれる増田さんの器、常設にも選ばせて頂きました。
ぜひ、ご覧ください。

工房にて2017.12/5

2017年

11月

26日

増田 勉 陶展 〜あと2日



はやいもので増田勉さんの展示もあと2日。

そして2017年も残すところあと1ヶ月。

新年を迎えるのにもお勧めの、美しい尺皿も届いています。



清らかな新年の空気にとてもあいそうな清潔感のある器です。

そして増田さんらしい碗のひとつ、呉器形茶碗はこれからの季節とても重宝します。

日々の温かな汁物、丼もの、お茶漬けなどはもちろん、
撥高台がキリリと格好いいので新年のお雑煮にもお勧めです。

金柑の甘露煮や、蕎麦がきをもるのも良さそうです。




〝駆け込み増田″まだまだ楽しめます。

2017年

11月

25日

増田 勉 陶展 〜お酒の時間



何を隠そう、日本酒好きの私は酒器も好きです。
酒器は選ぶ愉しさもひとしおですよね。
呑兵衛のお客さまたち、みなさま楽しそうに、真剣に
呑む瞬間を思い浮かべながら、持ちご心地や質感、表情を吟味するのです。

その姿を見ていると嬉しくなってしまいます。

今回の展示では女性のお客さまが酒器をお持ち帰りになることが多く
それもとても嬉しいです。
(男性でももちろん嬉しいですが!!)

女性の手にも持ちやすい大きさの片口や徳利。

大らかで柔らかい徳利、
薪窯焼成の力強い表情のもの。
お猪口の中で泳ぐクスッと笑ってしまう可愛い魚。

増田さんの酒器は呑む時間も愉しく豊かにしてくれそうです。




書いていたら、呑みたくなってきてしまいました、、、。





さあ、どれで一杯いきましょう、、。




2017年

11月

24日

増田 勉 陶展 〜お茶の時間



寒くなってくると、ストーブを焚いて温かいお茶の時間が大事ですよね。



増田さんのマグカップはなんといっても、持ち手の安定感が魅力です。

耐熱土瓶や、急須はとても落ち着いた表情。

湯呑みやマグカップ、色々届きました。
ぜひ、お茶時間のお気に入りを見つけにいらして下さいね。

2017年

11月

23日

増田 勉 陶展 〜中皿、中鉢



DMにも使わせて頂いた貫入の美しい石皿風皿を始め、中鉢、中皿が充実しています。

7,8寸くらいの中鉢は家族のおかずを盛ったり、一人前の料理を盛るにも色々使える
大きさ。浅めのものはパスタやカレーを盛ってもいいし、
少し深めのものは我が家ではうどんやお蕎麦など麺類にも使います。


増田さん定番の石皿風の鉢。
骨董の石皿は格好いいけれど、かなりの重さで実用性には掛けますが、
増田さんの石皿風皿は重すぎず毎日の食卓で活躍すること間違いなしです。



その他にも、
マットな質感の墨黒が魅力の 来待黒。
増田さんらしい優しい三島や刷毛目。
毎日の食卓に季節の料理を盛りたい中鉢、中皿達です。

2017年

11月

22日

増田 勉 陶展 〜 飯碗


いつも様々なバリエーションの土、釉薬、焼き方、技法で愉しませてくれる増田さん。

飯碗も素敵な表情のものが沢山届きました。



印花、貫入染め、来待黒。柔らかい刷毛目や三島、、、。
様々な飯碗。けれどそのひとつひとつに増田さんらしさが詰まっています。


2017年

11月

21日

増田 勉陶展 〜秋冬ならでは



だんだんと夕暮れ時は、ひんやりと冷え込み体の温まる料理恋しくなる季節。

今回の秋の展示では、増田さん人気の耐熱シリーズの器も届きました。
過去2回の展示は5月にお願いしていたので、季節を変えてまた違った増田さんの器が
愉しめます。




鍋料理や煮込み料理、オーブン料理、炊き込み御飯、、、。
和でも洋でも似合う、落ち着いた格好良さがとても素敵な増田さんの耐熱鍋や耐熱皿。

焦げ茶や墨黒の濃い色、優しいクリーム色、どれも料理が映えそう、、。
悩むのも楽しいひと時です。


2017年

11月

19日

増田 勉 陶展 はじまりました



11/18(土)より、増田 勉さんの個展がvuori くらしの道具展にてはじまりました。
来年は工房を長野お引越しされるので、1年お仕事をお休みされる増田さん。

12年作り続けてきた神奈川.津久井の工房での最後の器作りとあって、
「作り始めたら、もっと作りたくなっちゃって、、、」と約600点もの
器を届けて下さいました。

いつも探求熱心で、様々な表情の器で愉しませてくれる増田さん。
今回は集大成の見応えです。

秋深まる鎌倉でぜひ、増田 勉さんの器をご覧ください。

2017年

11月

04日

増田 勉 陶展


1日、1日と秋が深まる頃。
vuoriくらしの道具店に増田 勉さんの器が届きます。

増田さんの器は
滋味深い料理のように、日々の食卓を温かく支えてくれます。

増田さんは、2018年相模原の工房から長野へお引越しされます。
相模原・津久井の山麓で手を動かし続け、積み重ねてきた12年。
丁寧な手仕事をぜひ、ご覧ください。



増田 勉 陶展 2017.11/18 sat−11/28 tue


open  /12:00〜18:00
作家在店/18(土),19(日)

会期中無休

2017年

9月

21日

旅する、本と音楽



音の粒、ことばの連なり。

立ちのぼるのは、

心の片隅に眠っていた旅の記憶。

まだ見ぬ土地から吹く風。





透き通った陽のひかり、
夜風が優しい秋の頃。

「 旅 」をテーマに、
古書をブックスモブロさんに。
音楽を雨と休日さんに届けて頂きます。

珈琲を落としながら
店番するのが、今からとても楽しみです。

ブオリ店主



旅する、本と音楽 2017.10/21 sat − 11/5 sun


【会場】
    ◯ vuori
    ◯12:00–18:00
    ◯会期中のお休み: 水曜日

〈本を届けてくれる人〉
    ◯ books moblo  : 鎌倉、大町にある本に出逢う愉しさを教えてくれる古書店。
                                    

〈音楽を届けてくれる人〉
    ◯ 雨と休日    : 「穏やかな音楽を集める」というコンセプトのCDショップ。




どうぞ、おたのしみに。





                                

2017年

8月

19日

うるし、ことはじめ秋の教室


只今、秋のうるしさんの金継ぎ教室絶賛募集中です。
こんな風に素敵に器を繕ってみませんか?

割れたり、欠けている器がないけど金継ぎしてみたい!という皆さま。
ブオリの教室では教材として、
陶芸家さんの工房で割れてしまった器をご用意しています。
直したら素敵に使えそうな器たちからお選び頂けます。
どんな風に直すか考えながら器ん選ぶのも楽しいひと時です。

みなさまのご参加お待ちしております。

2017年

8月

02日

vuori×うるしさん

あっというまに8月ですね。
只今、発売中リンネルさんに掲載して頂きました。
内容はvuoriで開催してもらっている、うるしさんとのワークショップ(1年じっくりコース)の様子です。
まもなく秋の体験講座の募集も始まります!
教室開催を重ねるごとに、より良い教室になるよう開催内容を
うるしさんと練ってきました。
どうぞお楽しみに。

2017年

7月

26日

8月前半のお休みのお知らせ


8月前半のお休みのお知らせです。
8/2(水)、3(木)、9(水)、16(水)は
お休みさせて頂きます。
また、8/14〜20の間、諸事情につき
急遽お店を開けられない日があるかもしれません。その期間にご来店予定の際は必ず事前にご確認をお願い致します。誠に申し訳ございませんが、何卒宜しくお願い致します。

2017年

6月

28日

7月のお休みのお知らせ



もうすぐ夏山シーズン。ソワソワしているブオリから
7月のお休み、夏季休業のお知らせです。

7/5(水)、7/6(木)、7/10(月)〜7/13(木)夏季休業、7/18(火)、7/26(水)

休業させて頂きます。

なお、7/7よりくらしの道具店は夏季営業期間となり土日のみのオープンとなります。

紫陽花は終盤を迎えますが、
かき氷の1番美味しい季節がやってきます。
皆さまのお越しお待ちしております。

2017年

6月

06日

カフェ便り〜かき氷はじまりました!



2017年夏季限定かき氷はじまりました!
今年もこの旗が目印です。
2017年の夏もどうぞ宜しくお願い致します。

6月のお休み/7(水)・14(水)・21(水)・28(水)

2017年

5月

29日

6月のお休みのお知らせ




紫陽花の季節が今年も巡ってきますね。

6月のお休みのお知らせです。
6/7(水),14(水),21(水),28(水)お休みを頂きます。

くらしの道具店は紫陽花でカフェの混雑が予想される為、
誠に勝手ながら6/8より土日のみのオープンとさせて頂きます。

2017年かき氷は6月中旬スタート予定です。
只今準備を進めておりますので、今しばらくお待ち下さい。

何卒よろしくお願いいたします。

2017年

5月

19日

初夏、ふたり展 page.6



今日は、青空が広がり初夏らしい1日。

今日もファインダー越しに、
おふたりの作品の中にハッとする美しい表情を
沢山見つけました。


早いもので、展示も残すところあと2日。

今週末は初夏らしい陽気となりそう。

新緑溢れる初夏の鎌倉で、ぜひおふたりの作品をご覧ください。



2017年

5月

18日

初夏ふたり展 page.5

 

ブオリの2階は今いちばん心地よい風が入ってくる季節。

自然の光りの中でみる、安土草多さんの硝子や竹本ゆき子さんの器は、
時間帯によってハッとする美しさを沢山見せてくれます。

朝の澄んだ光りの中で。

西陽が差し込みだす時間。

そして日が暮れる頃のランプの時間。


展示は21日、日曜日まで。ぜひこの機会におふたりの作品を手にとってご覧ください。

2017年

5月

18日

初夏、ふたり展 page.4

安土さんのランプシェードの灯りに良く似た灯り。
山小屋のランタンの明かり、
キャンドルの小さな炎、
山の夜の焚き火の揺らぐ火。
いつの間にか固くなっていた心の部分がこじ空けるわけでも無く、
気づくと、ふわりとほどけて夜の闇に溶けていく灯りの不思議な力。
光りが安土さんの吹き硝子を通って、柔らかくあたりを照らす。

2017年

5月

17日

初夏、ふたり展 page.3


春と秋、年に2回のブオリの企画展。
毎回、作家さんの届けてくれた作品に季節の花を添えるのが密かな楽しみです。

鎌倉の山では空木の花が溢れ落ちそうなほど咲いています。
とりわけこの季節は新緑瑞々しい緑に白い花をつける草木が多い頃。

竹本さんらしい灰釉の淡い翡翠色や、薪窯で焼成された、小さくも力強い存在感の花器。

安土さんの小さな野の花を優しく受け止めてくれる一輪挿し、
水が光りを通して美しく揺らぐ様々な形の花器。


おふたりの器たちの中で季節の花たちは一層表情豊かになります。



そして、花器ではないけれど、花もとても似合う、
安土さんのアンティークのような雰囲気のワインングラスやコンポート皿、
竹本さんの優しい表情の片口や大きな鉢皿。
朝、季節の花と、おふたりの器と向きあって、花を入れていくひとときはとても心地よい時間です

2017年

5月

16日

初夏、ふたり展 page.2

初夏、ふたり展の初日の朝。
ひとつ、宅配便が届いた。
その包みは安土さんのガラス製作する工房のすぐ裏手にある、
飛騨高山麦酒の箱。
 
数年前に工房にお邪魔した時に買って帰ったとても美味しいビールだ。
ペールエールからヴァイツェンまで楽しめる一箱は、お酒好きの安土さんらしい贈り物。
 
お店がひと段落ついた夕暮れ時、
そのビールを楽しむべく近所に住む、呑んべえの友人を呼び出した。
 
安土さんの硝子を最初に我が家に迎えたのは、ビールグラスだった。
手に持った時、口にふれた時の吹き硝子の柔らかさとても心地よく、
1日の疲れがホッと、ほどけていく。

わが家の食器棚には無くてはならない日々の相棒のグラスたち。
今日も家族と、
気の置けない友人と、
オットッとッとッ、さあ乾杯。
安土さのビールグラスはストレートタイプと、少し口元に向かって広がっていくタイプがあります。


でも最近、これもビールにいいんじゃないかと密かに狙っているのはこちらの冷茶グラス。
よく冷えた冷茶はもちろん、よく冷えたビールも似合いそう。


以前見た、このグラスに麒麟の瓶ビールを入れている安土さんの写真がとても美味しそうだったのです。


今回は、サイズも形も色々なグラスを届けてくれた安土さん。
ぜひ、この機会に、お気に入りの相棒を見つけに来てみてはいかがでしょう。

2017年

5月

15日

初夏、ふたり展〜page.1



竹本さんの器は一見、さらりと控えめで綺麗な器。
けれどそれは使ううちに、じわりじわりと病みつきになる何か秘めている。
その感じを例えるなら、山野草。
それも高山植物ように、おじさまたちが嬉々とし立派なカメラを向けるものではなくて、
もっと身近に、里山に咲いている草花たち。
それは誰に見られるように咲いているわけでもなく、ボーッとしていると気づかないけれど、
よく目を開けて見れば季節ごとに静かにその小さな花を人知れず、咲かせている。
その小さな花を手にとって見ると、小さなとても美しいつくりにハッとする。
そこにはひとつひとつ、小さな宇宙が詰まっているよう。
竹本さんがひたすらに、灰釉の世界から紡ぎだすもの。
手にとって静かに見ていると、
そこには様々な景色が広がりはじめる。



2017年

5月

15日

初夏、ふたり展はじまりました



5/13より硝子の安土草多さんと陶芸の竹本ゆき子さんのふたり展はじまりました。

新緑の美しい季節がとてもよく似合うおふたりの作品。

安土さんは手や口元に優しい様々なカタチのグラスたち、
野の花を活けるのぴったりな花器、部屋を優しく温かい光りで
灯してくれるライトを沢山届けてくださいました。

竹本さんは初夏の空気を取りこんだような、淡い青や優しく黄味がかった
様々な灰釉を始めとする器たちを届けてくださっています。
私の大好きな、竹本さんの湯呑みや小壺もとても良い表情のものが
並んでいます。

くらしの道具店に1年でいちばん爽やかな風が入ってくる頃。
5/13から5/21の9日間、ブオリに届いたおふたりの作品をどうぞお手にとってご覧ください。



2017年

4月

30日

5月後半のお休み



5月後半のお休みは、
5/24(水)、25(木)、31(水)とさせて頂きます。
また、5/22(月)はカフェは17:00ラストオーダー17:30閉店とさせて頂きます。
なお、くらしの道具店は搬出作業などのため5/22〜5/26の期間はお休みです。

何卒宜しくお願い致します。

2017年

4月

20日

五月のくらしの道具展便り

 

若草、青々と

爽やかな初夏の風吹くころ。

 

 

安土草多さんのガラスと、

竹本ゆき子さんのうつわが届きます。

 

安土さんの吹きガラスは手や口元に柔らかく、

優しく光が揺らぎます。

 

竹本さんは灰釉に魅せられて、

うつわを作り続けています。

静かだけれど

芯の強い灰釉のうつわ。

 

 

日々の暮らしにやさしく

寄り添ってくれる

ふたりのうつわたち。

 

どうぞご覧ください。

 

 

 

 

初夏、ふたり展 2017.5/13sat-5/21sun

安土草多(硝子)/竹本ゆき子(陶)

 

12:00~18:00

会期中休み無し

 

作家在店/安土・竹本 13日

 

 

 

 

2015年  安土草多さんの工房訪問記 >>>

竹本ゆき子さんホームページ >>>

2017年

4月

19日

5月前半のお休みのお知らせ


5月前半のお休みのお知らせです。
5/1(月),5/11(木)はお休みです。
なお、2階くらしの道具店は
5/9〜12と5/22〜26は、
展示変えの為連休を頂きます。
5/10(水)、12(金)は企画展準備のため17:00閉店とさせて頂きます。
少し変則的になりますが何卒よろしくお願い致します。
目に青葉が染みるような気持ちのいい季節がやってきますね。
そんな季節がとてもよく似合う、安土草多さん•竹本ゆき子さんの器たちが届くのを皆様楽しみにお待ちください。

2017年

4月

01日

山の欠片~展示の風景page.10

 

  

山の欠片カケラ~山の本と写真展~、終了致しました。

 

会期中足をお運びくださった皆さま、オープニングイベントにご来場くださった皆さま、ありがとうございました。

 

毎朝、深く呼吸をするような二週間。

野川さんが山で見つめてきた山のカケラたち、books mobloさんが集めてくれた

やさしい山の仲間たちが詰まった本に囲まれて本当に幸せでした。

 

思えば、お店を作ってからいつか山の展示をしたいという夢を抱き続けて、

思い切ってお願いした企画に野川かさねさん、books mobloさんは

とても丁寧に耳を傾けてくれました。

 

沢山の方々、友人たちの力添えのおかげで

心あたたまる企画展、

オープニングイベントを開催することができました。

 

みなさま、本当に惜しみないお力添えをありがとうございました!!

この場を借りて熱くお礼申し上げます。

 

さあ、ザックを背負って次はどこを歩こう。

山を愛するみなさん、またどこかでお会いしましょう。

 

 

                                                              4月吉日 vuori

 

 

 

 

 

2017年

3月

31日

山の欠片~展示の風景page.9

 

山の本と写真展も残すところあと2日となりました。

毎日、毎日とても心地よく、森の中で深く呼吸をしているような展示の日々。

 

今日はmobloさんの持ってきてくれた本の中に隠れている、

とても好きな一説をお届けしようと思います。

 

 

 

 

 

結晶

 

 

私の中で、山は結晶する。

経験の重なりや、記憶や想い出とは恐らく別のところで、旧い山やついこのあいだの山が、

自分でも驚くほどの美しさで結晶することがある。

 

それは、いつの山もそうして残されている訳ではない。

どろんとした姿のままのことも勿論あって、想い出すたびに妙に辛くなるようなことだってある。

 

それなら、私の何かの努力が、この山の結晶に役立つのかと考えてはみるが、

どうも思いあたることがない。

それは努力だの、その山での意気込みだの、

まして天気の工合などに左右されることではなくて、

 

山自身が、私には気紛れとしか思えない仕方で、私の中に残る時に、

さまざまに結晶するらしい。

 

そのきっかけは、ひょっとすると、山を下りて来る時らしい。

山を去る時の私の気持ち次第で、

山に結晶の場をあたえるのではないかしら。

 

 

曇ることも、錆びつくこともない、屈折の極めて複雑な、

それがために何度も驚くような美しさを、

時たまちらっと見せてくれる結晶した山を、

私はやっぱり欲張って、沢山持ちたいと願う。

 

いま、一体そういうものを、どのくらい持っているか、

それは知らないけれど。

 

 

串田孫一/1957年6月

 

 

 

 

 

photo by kasane nogawa
photo by kasane nogawa

 

 

どうしてこんなに山に心をとらわれるのだろう。

 

きっとそれは、それぞれの心のなかで、きらり、きらり、、と結晶たちが

静かにひかり続けるからなのかもしれない。

 

 

2017年

3月

28日

山の欠片〜展示の風景page.8

 

今晩は、小さな朗読会で届けてもらった詩を。

 

串田孫一さんが文を手掛けた「光の五線譜」という写真と詩で

織りなされた本。

 

いつも目でおっていることばに、

声がくわわると、みずみずしく、すとん、と心に届く。

     

 

 

 

 

秋を飾った赤い葉が、今は冬を飾る霜をつけている。

 

赤い葉は冬が訪れても その赤を大切にしながら  冬をも飾った。

 

 

 

野の道は、氷を張った小川に沿って続いていたが、

 

そこへ朝の光が射し込んで来ると、

 

寒い一夜を過ごした万物が目ざめ、

 

青白かった世界が、

 

虹の端がふり撒かれたようににぎやかになり、

 

急いで歩いていた私の歩調もにぶる。

 

 

 

時刻を気になどかけないが、

 

光が次第に強くなっていくので、

 

霜の今朝の飾りもそういつまでも残ってはいまいと思って、

 

私はどうしたらいいのか分からなくなった。

 

店には入ったが、

 

目移りがして何が欲しいのかわからなくなってしまった幼年時代とどこが違うのだろう。

 

 

 

そして私は多分後悔をすることになるだろう。

 

その時、何故迷わずに一つのものをじっくりと見なかったのだろうかと思って。

 

 

赤い葉のへりでは、霜が溶けはじめる。

 

 

 

光の五線譜/文・串田孫一

 

 

 

 

2017年

3月

27日

山の欠片~展示の風景page.7

 

野川さんの写真を見ていたら思い出した本の一節。

 

 

 

熊笹の多い落葉松林の中を登っていくと、急に風が激しくなった。

尾根の鞍部を通ってくる風が池の上をまっすぐに通って反対側のこの

東側のくびれを吹きぬけるせいか、まるでそこで急に風が吹きはじめた、

とでも思えるような突然の激しさだった。

 

あっ、、と驚くようなすばやさで、いきなり風景の転調がおこなわれた。

静止した落葉松林がいっせいに動いた。

私は足を止め、息をのんだ。

 

その峠は風と雪と、乱れ飛ぶ落葉松の落ち葉の、すさまじい狂乱の舞台だった。

 

風に吹き払われる金色の落葉松の葉が、

舞い狂う雪と一緒にいちめんに空に飛び散っていた。

 

滅びるものは一切の執着を絶って、滅びなければならぬ。

 

もはやそこに、悔いも迷いも、ためらいもなかった。

ひとつの絢爛を完成して滅びの身支度を終えた自然が、ひとつの季節の移りを

まっしぐらに急いでいた。

 

 

秋は終わった。なんといういさぎよい、すさまじい別れ。

わたしはひとり、とり残されなような気がした。

 

 

山口耀久/ 北八ツ彷徨より

 

Photo by kasane nogawa
Photo by kasane nogawa

 

本当に金色の世界に入り込んだような気になる落葉松の林の秋。

その終わる瞬間を見たことは、まだない。

 

その瞬間はとても悲しいのだろうか、怖いくらい美しいのだろうか。

まだみぬ落葉松の葉の旅立ち。

 

 

2017年

3月

27日

山の欠片~展示の風景page.6

 

今日は「 山のABC 」について書いてみます。

山のABCは尾崎喜八、深田久弥、串田孫一、畦地梅太郎、内田耕作

編集の元作られた、全3巻続く山の本です。

なかなか3巻揃ってみることのできない本を、尾崎喜八さんのお孫さんから

books mobloさんがこの展示のために借りてきてくださいました。

 

AからZにあわせた山の言葉に、

アルプにおなじみに登場する詩人、画家、写真家たちが

山への愛する思いをこれでもかと発揮している本。

 

第2巻のあとがきで串田孫一はこう書いています。

「私たちは山に登ればそれで一応は満足はしますけれど、それを自分自分の内部で

実らせて、それを再び、それぞれの仕方で表現してみないと気がすまないのです。

略 それを一つの定着のさせ方だとお考えくださって、この本をごらんになって頂ければありがたいと思います。」

 

それぞれの惜しみない山への愛情が本当にこぼれんばかりに詰まっていて、

大の男たちが真剣にこの本を作っていたと思うと、

なんだかふふふと微笑ましくなるほどです。

 

しかしながらその中には、昭和30年代に作られたものとは思えないほどの

ハッとするページ作りや、胸を打つ詩が散りばめられています。

 

最近のわたしの店での居場所は、キッチンかこのABCが置かれている机の前。

一度開くと中々離れるのが難しい困った本です。

 

 

この3冊揃い組はもちろん非売品ですが、ぜひそのページを開いてみてください。

きっと新鮮な出逢いが待っているはずです。

 

(※1巻のみ、別に販売できるものが届いております。)

2017年

3月

26日

山の欠片〜展示の風景page.5

     



今晩は
串田孫一さんの文を
野川さんの写真とともに。




 

ひと晩降り続いた後の、

まだ青い空はところどころにしか見えていない雨上がりの朝であった。

山麓の滞在には大した目的もなく、

このあたりの自然を見て歩くこと以外は、なるべく考えないようにしていた。

 

それが健康的だと言えるかは別として、

夜明けとともに目覚め、

しかもそれがすがすがしいものであるようにと努力はしていた。

私の手帖は、日々目撃する植物や昆虫、

そして遠く近くにさえずりを聴く鳥の名前で満たされ、

夜になると図鑑を相手に、調べたり、確かめたり、また小さい発見をよろこんだ。

 

 


だが、その雨がやんだ朝の散歩で、

さまざまな葉の上に、大小の水玉を見た。

 

それは自分の知らない、

宇宙というものの似姿のように思えた。

 

私はそれまで、露の雫だの雪解けの雫などを

たくさん見ていたのに、

本当は何も見ていなかったのかもしれない。

 

これは朝の散歩の収穫などとは言えない。

私に改めて課された問題であり、

解決を急いでも得られないが、

新しい糧の秘密が隠されていそうに思えた。

 

~串田孫一 光の五線譜より

 

 

2017年

3月

25日

山の欠片〜展示の風景page.4

今日はモブロさんが今回の展示に沢山持ってきてくれた、アルプについて。
アルプは昭和33年に串田孫一責任編集で創文社から創刊され、25年後の昭和58年に300号をもって
終刊した山の小冊子です。

表紙にはアルプという端整な字体。
今見ても決して古びれることのない、
数名の作家による、いくら見ていても見飽きることない表紙の版画の数々。


わたしは池内紀さんがアルプの中から選りすぐった文を集めた本、
「ちいさな桃源郷」、と続編「山の仲間たち」という本がとても好きで、
ことあるごとに手にとってパラパラと読んでいます。
( この本は幻戯書房が出版しているのですが、緒方修一さんの装幀から使っている紙など全てが
素敵なのです。)

わたしのような若輩者がアルプについて語るのは憚られるので、

この本のあとがきより抜粋させていただきます。

 

「...300号を通して装丁はほとんど変わらなかった。表紙は緑がかった水色。

そこに「アルプ」のタイトル文字。山の雑誌だが、山の案内はしない。

コース紹介、技術や用具をめぐる実用記事といったものもまるでなし。

広告は一切載せない。そんな雑誌が300号続いた。

わが国のジャーナリズムにおいて、とびきり大胆できわめて珍しいケースだったのではあるまいか。

読者にウインクし、新味をちらつかせ、情報で脅し続ける雑誌の中で、ひとりアルプはひっそりとしていた。

 

そこには、それぞれがいきついた桃源郷が語られていた。、、、

ほんとうの思想がそうであるように、軽やかで、こともなげで、人をとらえても、

決して重苦しく呪縛しない。」~ちいさな桃源郷より。

 

 

「わたしがこれまで見かけた山岳本は函入りハードカバーで〝登山全集″などと

いたってものものしく、

そこでは山はただ黒々とそびえ、川もハタと流れを止めた具合だった。

「アルプ」の中では渓流がささやいていた。シダの匂い、岩の匂い、風の匂いがした。やさしい生き物たちが、すぐ近くにいる。足が歩きたがっていた。

稜線がまぶしい。項をくると、澄んだ山気が漂ってくる。、、、」

~山の仲間たちより




 

今回の展示でアルプ世代ではない、若い方々もとにたくさんのアルプ旅立って行きました。

時をこえて、山の仲間たちが、

ページのそこかしこの片隅から山へ行くのを小さな声で誘っているはずです。

2017年

3月

24日

山の欠片〜展示風景 page3


2階の山の本屋では
展示期間中、野川かさねさんがニットプロジェクトchomochomo
一緒に製作したカメラストラップとサッコッシュの受注販売、山のバンダナ、
シルクスクリーンの美しいポスターの販売もしています。

ぜひこの機会にご覧ください。


2017年

3月

23日

山の欠片〜展示の風景page.2

鎌倉・大町にあるbooks mobloさんが今回の展示のため集めてくれた山の本は
2階の奥に並んでいます。
畦地梅太郎、串田孫一、尾崎喜八をはじめとする
美しい山の本たちです。
わたしもモブロさんでずっと大切にしていきたい本に出逢わせてもらっているひとり。
今回はまだまだわたしの知らない美しい本がたくさんあることを
知りました。

 

わたしにとって山の本は、声高に主張することもなく、ただそこに柔らかくあって、

気が向いたときに手にとる心地よい存在。

 

それは眠りにつく前だったり、ひと仕事終えてふとカウンターに座った時だったり、鞄の中にしのばせて電車の中で読むこともある。

 

そしてひとたび項をめくれば、山の中を歩いているよう。

そんな本がそばにあることはとても幸せです。

 

わたしは本を職業にしていないのであまり詳しいことは語れません。

(そんなものは必要もないと思いますが)

ひとりの山の本を愛するものとして、

モブロさんの届けてくれた本の魅力的な姿をお届けできればなと思っています。

 

そしてそれは手にとってページをめくってこそ伝わってくるものです。

ぜひ山の本に出逢いに来てください。

 

2017年

3月

22日

山の欠片〜展示の風景 page.1


ブオリに届いた野川かさねさんの写真を
開店前の朝のひとときや
閉店後の静かな時間帯にひとりで見ている。


写真の前に立つと不思議な気持ちになる。
自分の体は確かにカフェに立ってるのだけど、
山にふっとひとりで佇んでいるような不思議な錯覚に陥る。
その山に入ってしまう感じがとても自然にふっ、、となのだ。


野川さんの写真は本や写真展などで見させて頂いていたけれど、
まとまった数の写真を実際に目の前で見るのは初めてだった。
その静かな力強さに、今までよりもさらに深く心を射抜かれてしまった。


野川さんが届けてくれた山の欠片たちは、
山に繋がっている窓のようだ。


2017年

2月

15日

山の本と写真展 「山の欠片 」2017.3/18sat-4/2sun

それは、一枚の写真の中に。
 
あの本のページ片隅に。
 
山の匂い。
 
風。
 
音。
 
ひかり。
 
ころころと転がる山のカケラたち。
 
 
 
               カケラ
山の欠片-山の本と写真展-  2017. 3/18 sat-4/2 sun
 
写真 /   野川かさね
山の古書 /   books moblo
ところ /   vuori
町はすかっり春らしくなり、
まだ山は雪の布団で春の夢を見ているころ・・・。
 
野川かさねさんに山の写真を。
沢山の山の本に出逢わせてくれた、古書店books mobloさんに
山の本を届けて頂きます。
vuoriに、ころころと転がる山の気配。 どうぞお楽しみください。
3/18(土)オープニングイベント
「山のひかりと言葉」
山の空気を届けてくれる
素敵なゲストの方々をお迎えして
野川かさねさんのスライドショーと、
山の本の小さな朗読会をひらきます。
夕暮れ時から
お酒でも飲みながら、
少し山へと旅するひとときを
お過ごしください。
 
〈 guest  〉
 
野川かさね
 
朗読  K I K I
 
 
2017. 3/18(土)  @ vuori cafe space
開場17:15  /  開演 18:00
参加費 ¥3,500 (ワンドリンク付)  /  定員30名さま
お申し込みはvuori 0467-23-2450 までお電話
または、
メール<vuoriworks@live.jp
 にてお申し込みください。
 
 ※メールでお申し込みの場合※
1)お名前(2)ご連絡先(3)ご参加人数
      のご記入をお願い致します。
   確認でき次第ご連絡させていただきます。
   
※会期中のお休み/ 3月22日(水)
※写真展はカフェスペースのため、ワンオーダーをお願い致します。
-profile-
野川かさね
1977年生まれ。神奈川県出身。雑誌、書籍で活動するかたわら、ライフワークとして山を撮り続ける写真家。
著書に「山と写真」(実業出版社)、「山と山小屋」(小林百合子と共著・平凡社)、「山・音・色」(KIKIと共著・山と渓谷社)、
「山登りのいろは」「一生ものの、山道具」(ともにホシガラス山岳会著、パイ・インターナショナル)など。
KIKI  
東京生まれ 。武蔵野美術大学卒業。雑誌やTVCMのモデル、連載執筆など多方面で活躍しながら、時間を見つけては山や旅へ出かける。
著書に「山が大好きになる練習帖」(雷鳥社)、「美しい山を旅して」(平凡社)、
「KIKI LOVE FASHION」(宝島社)など多数。
 

2017年

2月

14日

いいにおいがする場所


サイトウナオコさんの個展「いいにおいがする場所」終了致しました。

展示を終えて、あの絵からたくさんのいいにおいが醸し出されていたことを
改めて感じた次の日の朝。

サイトウナオコさんの絵に囲まれて珈琲を落とす毎日はとても幸せな1ヶ月でした。

カウンター越しに色々な話しをしたナオコさんと、
また何か面白いことしようねと言い合ったとても良い展示でした。

会期中足をお運びくださったみなさま、ありがとうございました!

2017年

1月

20日

道具店便り〜村木雄児さんのうつわ


久しぶりに伊豆の村木雄児さんの工房へ行ってきました。

今回は、三島、勢いのある刷毛目の皿、ブオリで珈琲に使っている丸湯呑みなど
角皿、村木さんの色々な表情を楽しめる器たちを連れて帰ってきました。

いつものごとく、お休みの前日お店を閉めてから134をひたすらかっとばし伊豆へ。
いつも美味しいご飯とお酒を用意して待っていてくれる村木さんと奥さん。
うつわを拝見させてもらうのがお仕事の目的ではあるけれど、
それ以上にたくさんの目に見えないものを
もらっているような気がします。

あたたかく大らかで、力強いうつわたち。
村木さんに出会わなかったらブオリも生まれなかったなあ
そんなことを考えながらうつわを並べております。

ぜひご覧ください。

2017年

1月

16日

いいにおいがする場所〜カフェの空気

1/14からはじまったサイトウナオコさんの展示。

カフェの空間に心地良い空気がながれています。


外の世界から作家さんの作品がブオリに届く時、
いつも初めはお互いよそよそしい空気があるんだけれど、
(お互い気になるんだけど、気恥ずかしいような、探り合うような空気?)
 
お互いの空気の声のようなものを
聞き取りながらあーでもないこーでもないと、
いちばん心地よい場所を選んでいくと、
空気が流れ始める。
その瞬間がとても好きです。

2017年

1月

15日

カフェ便り〜裏メニュー〜

スタッフだけで楽しんでいました、、、。

塩バターバニラガレット、トフィーソースがけ。
塩味と黒糖トフィーソースがあわさってとっても美味しいひと皿に。
これは自分たちだけ楽しんでいてはもったいない、
世に出さなくてはと(大げさ)メニューにトフィソースをお好みで
注文いただけるようにしました。

ネルドリップコーヒーとともに味わうのがお勧めです。
ぜひ裏メニュー愉しんで見てください。

2017年

1月

02日

いいにおいがする場所

vuori2017年はじまりは、
カフェにサイトウナオコさんの絵が届きます。

美しく時を重ねた紙に描かれる、
何気ないけれど、大切かもしれない一瞬。
心地よくブオリのカフェを彩ります。

珈琲の香りと共にお楽しみください。

NAOKO SAITO Exhibition 「いいにおいがする場所」

2017.1/14sat−2/12sun

※展示中のお休み、オープン時間はカフェに準じます。
※カフェ 内での展示の為、ワンオーダーをお願い致します。

2016年

12月

31日

今年もありがとうございました。

2016年もありがとうございました。
毎年、1年の最後の日には来年はどんな1年なるのだろうと思います。
蓋を開けてみれば2016年も想像できなかった出逢いや出来事、ご縁が沢山あった1年でした。

日々足をお運び下さるお客さま、力を貸してくれたみなさん、いつも温かく見守ってくれる皆さん、
色々な出逢いを導いてくれた目に見えない何か、、、
全てに感謝して、
新たな年を迎えたいと思います。
今年も沢山沢山ありがとうございました!
また来年もこんな私たちをどうぞよろしくお願い致します。

みなさま良いお年をお迎え下さい。


2016年

12月

16日

道具店日記〜灰釉のうつわとガラス〜

先日、立川のhworksさんで開催されていた竹本ゆき子さんの個展に行ってきました。
竹本さんは灰釉に魅力を感じ、 ひたむきに自分の灰釉のうつわと向き合いながら作陶されている作家さんです。
我が家でも竹本さんの片口小鉢、湯呑み、小皿、花器など愛用させていただいています。
来年の初夏の風吹く頃、こちらも毎晩晩酌でグラスを愛用させてもらっている
ガラス作家さんの安土草多さんとふたり展をお願いしています。

久しぶりに竹本さんの器を個展で沢山拝見して、
竹本さんの優しい灰釉のうつわたちと、
安土さんの柔らかい吹きガラスは相性抜群だと確信してきました。


冬のひかりがとても綺麗な朝、おふたりの器を並べてみました。
まだ気が早いけれど、
今から初夏の頃を思い浮かべて、心が浮き立ちます。

みなさまも、おふたりの出逢いをどうぞお楽しみに、、、。


2016年

12月

13日

道具店日記〜クリスマスを待つ〜

子供の頃は12月になるとクリスマスが待ち遠しくてそわそわしたものだ。
家族で作ったご馳走とケーキ、 大人になった気分ですまして飲む子供シャンパン。
そして真夜中に訪れるサンタクロースに胸をドキドキさせる。

大人になってそんな興奮はさすがにしなくなったものの、
クリスマス前の雰囲気は嫌いではない。
鎌倉、長谷は恐ろしい程クリスマス感の無い町。
まあ、大仏さまと観音さまの町だから仕方ない。
店の中で密かにクリスマス気分を味わう。

お嫁にいって教えてもらったクリスマスパウンドもそのひとつ。
相棒の若かりし頃、家族で数年住んだというイギリスでマンマからお義母さんが教わったクリスマスパウンド。

ドイツのシュトーレンのようなもので、お酒で何年も熟成させたミンスミートというドライフルーツを混ぜ込んだどっしりとしたフルーツパウンド。
これを少しづつ食べてクリスマスを待つ。
今年のクリスマスが終わったら来年のクリスマスパウンドを仕込むという話しもある。ホントかしら…。
でも確かに焼きたてよりも数日経ってからのほうが断然美味しい。
淹れたての珈琲と共にイギリスの雪降るクリスマスを妄想しながら食べています。
(こんなに書いておいてまだメニュー化はしていませんのでご注意を!いつの日か登場するかも…。)


ケーキを切ったり、チーズを切ってそのままテーブルに出したい富山孝一さんのチーズボードと、
使うほどに手に馴染んで味わい深くなる林檎灰の増田勉さんのマグカップ。
秋の展示会で届いた山田隆太郎さんの鉄彩三島皿はケーキをのせてみたいと密かに狙っていたものです。

2016年

12月

13日

年末年始の営業時間のお知らせ

クリスマス感のない街、鎌倉では
師走モードです。
リースを扉に掛けたり、クリスマスっぽい音楽を流してみたり、
キャンドルをだしたりしながら、
地味にクリスマス感を味わいながら珈琲を淹れたりしております。

年末年始のお休み、営業時間のお知らせです。
12/31は休業させて頂きます。
年明けは、
1/1-1/4は12:00オープン
17:00ラストオーダー17:30閉店で営業致します。
1/5(木)、1/12(木)はお休みを頂きます。
その後のお休みについては追ってお知らせ致します。

なお、12/13より冬季営業時間の
12:00オープン
17:30ラストオーダー
18:00閉店となります。
30分閉店時間が早まりますのでご注意下さい。
何卒よろしくお願い致します。



2016年

12月

02日

12月のお休みのお知らせ

明日から12月ということに気持ちが追いついておらず、お知らせが遅くなりすみません。
12月のお休みのお知らせです。
12/1(木)、8(木)、15(木) 、19(月)、20(火)、26(月)をお休みさせて頂きます。
なお、年末年始の営業時間、お休みについては追ってお知らせさせて頂きます。何卒よろしくお願い致します。

2016年

11月

27日

秋日光々、ふたり展〜最終日



おふたりの美しいものたちに囲まれるのも今日で最後となりました。

毎朝毎朝、美しいものを手に包み、
ハッとする美しい表情にカメラを向けた幸せな9日間。

昨年、今年、と2年連続でおふたりで展示して頂きました。
変わらない根底の部分と、より自分の目指すものへと向かい続けている力強いおふたりの魅力をより
深く感じられたように思います。

お伝えしきれなかった素敵なものたち。フォトギャラリーでぜひご覧ください。
そしてまだ見て頂きたいものたちが並んでいますので、お時間ありましたらぜひ
手にとってご覧いただけたら幸いです。


2016年

11月

24日

秋日光々、ふたり展〜ふたりのテクスチャー



写真は朝、自然光の中で撮る。
毎朝ファインダー越しに、ハッとする美しさ。

山田さんが土の中から。
富山さんが木の中から。
ふたりが引き出したテクスチャーに何度も胸を射抜かれています。

この時間はひとりのことが多いので1人でグッときたり、おお!と唸ったりしています。

お店がオープンして、
お客さまがそんなお二人の作品を手にとって、グッとなっていらっしゃるのを見るととても嬉しいです。




残すところあと3日。まだまだ素敵なものたちが並んでいます。
ぜひグッとなりにいらっしゃって下さい。

2016年

11月

24日

秋日光々、ふたり展〜富山さんの盆

ああ、今年もグッと心を掴まれる富山さんの盆が届いてしまった。
「しまった」というのは、去年自分用の富山さんの盆を求めた私。
しかしながら届いた盆たちを前ににムムムと唸る。
その盆の中に、掘りと削りの力強さと、漆という素材の美しさが詰まっている。
きっとこの盆は年を重ねていけばいくほど美しく、味わい深くなっていくに違いない。
共に美しい皺を刻んで、歳を重ねていきたいと思わせる富山さんのお盆たちです。

2016年

11月

24日

秋日光々、ふたり展〜山野草とふたりの花器

11月の初雪は54年ぶりという朝を迎えた展示6日目。展示中の身としては少々辛いものがありますが、やはり綺麗…と思ってしまいます。
そんな冬がひと足先に来てしまったような1日。
今日は静かに降る雪を眺めつつ、山野草を活けさせてもらったおふたりの花器について綴ろうと思います。
鎌倉の山へ入ると、すっかり秋のしっとりとした色合いにお色直しをしていた草花や木々たち。
決して華やかではないけれど、自然の作る本当に微妙な色彩は美しいです。

美しい色々な表情の花器を持って来てくれた山田さん。
私には崇高な花活けは出来ないけれど、
日々の山野草を山田さんの花器が柔らかく受け止めてくれるのでとても心地よく花を活けることができました。



富山さんは以前私が一目惚れした掛け花入れを作ってくれました。

その木の掛け花入れの質感は、
山の稜線で風雨に耐えて美しい造形美をみせてくれる木のようです。
木の節穴や、コブがとても格好いい。中にはガラス入っているので、もちろん季節の花を入れて楽しむことができます。



そしてこちらは花器ではないのだけれど、花を入れさせてもらった漆ボウル。
漆が削りあとを引き立てる、力強いボウルです。


冬を迎える草花を
ふたりの花器は優しく受け止めてくれました。

2016年

11月

23日

秋日光々、ふたり展〜柔らかな器

先日、お伝えした鉄彩三島でとても力強い器を届けてくれた山田さん。
優しい柔らかなロクロを感じさせる器ももちろん沢山届いています。

優しくふっくらとした印象の片口鉢。
これからの鍋やおでんの季節に活躍しそうなとても使いやすいたわみ取り鉢や、
温かみのある色合いのリム小皿。
そんな優しい器たちにひとつ入ると格好いい鉄彩三島。
山田さんの器はあれやこれや美味しいごはんを作って食べたくなる器です。

2016年

11月

23日

秋日光々、ふたり展〜お茶の時間

秋のふたり展も早いもので5日目。
今日はふたりのお茶の時間の道具たちを。
山田さんは急須に土瓶、湯呑み、カップを届けてくれました。
お仕事の合間にはお茶煮出してひと息つくという山田さん。
使う程に味わい深く育っていきそうなものばかりです。

ざらりとしたマットな質感と美しいバランスの急須。
なんだか微笑ましいフォルムの土瓶。
台所でクツクツお茶を煮出したい耐火土瓶。
皆でおしゃべりしながら中国茶を楽しみたくなる茶壺に茶杯…。
とても心地よいひとときを届けてくれそうな山田さんのお茶まわりの道具たちです。


うって変わって、お次は珈琲好きの富山さんが作った道具たち。


叩きこまれた金属の質感と、木を組み合わせた、
可愛くなりすぎず、男っぽくもなり過ぎない絶妙なバランスが富山さんらしいなと思います。
いつも美味しい珈琲を円錐型のフィルターで落としてくれる富山さん。だからこの箱は円錐型しか入りません。
一見サラッとした表情なんだけれど、フタを開けると削りあとにズキュンと(死語ですね)胸を打たれます。

そんなおふたりの器や道具たち。まだまだ素敵なものが並んでいます。
ぜひ、お茶の時間の素敵な相棒を見つけにいらしてくださいね。

2016年

11月

22日

秋日光々、ふたり展〜山田さんの鉄彩三島

半年前の東京での三島展をきっかけに自分なりの三島を、、と模索し生まれた、山田さんの鉄彩三島。
ずっと気になっていました。手に持ってみるとその器たちはしっかりとした厚みと心地よい重み。
以前の山田さんの三島とはまた違う、
力強い存在感に三島の新たな魅力を感じさせてくれるものでした。

釉薬の流れ具合で現れる表情は、どこか原始的な美しさです。
湯呑み、皿、飯碗、片口、豆皿、、、。色々な鉄彩三島を届けてくれた山田さん。
これからも作り続けて欲しい、そしてこの鉄彩三島がどう進化していくのか、、、
とても楽しみな力強い器です。
ぜひ、みなさんも手にとってその魅力を感じて頂ければと思います。

2016年

11月

21日

秋日光々、ふたり展はじまりました。

11/19(土)から始まった、
陶芸家の山田隆太郎さんと、木工の富山孝一さんのvuori秋のふたり展。
今年もおふたりの作品たちが痺れる格好良さでお互いを引き立てあう展示となりました。
足をお運びくださった皆様、ありがとうございます。

今晩ご紹介するのは、富山孝一さんのfuukaシリーズ。
草木染めの要領で染められたその表情は、まさに時を経た木のよう。
木の節もとても味わい深いのです。

山田さんの鉄彩三島の小皿と、粉引のミニカップ。安定感の素晴らしい、お急須と合わせてみました。
こんな風に、折敷として、
細身のものは花器をあわせて季節の花を楽しむのも素敵です。
そしてこちらは、気持ちのよいおおらかさの丸fuuka。
山田さんの茶壺と茶杯をあわせたら、皆でたのしいお茶会を開きたくなってきてしまいます。
1枚1枚、表情豊かな富山さんのfuukaです。


2016.11/19sat-11/27sun